「英語学習五人組」と称して、一緒に英語を勉強する人を20人集めて90日間実施した過程と結果
今年の1月から20人ほどの人を集めて、90日限定で英語の勉強を習慣化する試みを行った。 約束の90日が先日終了したので、その結果や次への展望を報告する。
- はじまり
- 経過とその時した工夫
- 結果
- 今後の展望
はじまり
日時: 2018/1/18
このFacebookの投稿から始まる。
英会話サービスのCTOをしていたのもあって英語学習法については、自分の英語力に見合わないくらい詳しい。 オレの考えた最強の英語学習があるんだが、根気よくやるために一緒にやってくれる仲間が欲しい。 誰か今年は英語をなんとかしたいと思ってる猛者はおらんか?
いいねが85件、コメントが35件ついた。
年の初めや年度の初めは、英会話サービスは新規ユーザの書き入れ時なので、こちらも同じように今年こそは関心が高かった。 さらに、このような補足説明をブログに書いたら、少しバズった。
元オンライン英会話サービスCTOのオレが考える最強の英語学習方法
そこで下記のように募集した。
みんチャレまたはSlackチャンネルで、励ましあいと言う名の相互監視をすることによって、英語学習を継続したいと思っている。 五人組が昔から有るように、日本人には相互監視で強制力を発揮するのが合っていると思う。独力で頑張れるひとはもうペラペラだろうしね。 どう勉強したら良いかというのは、ブログにまとめたので一緒にやりたいと思った方は、個別でFBのメッセンジャーでメッセージを送ってください。
経過とその時した工夫
スタート
日時: 2018/1/21
問い合わせ人数は、FacebookのコメントやFacebookメッセンジャーで23人。 意思確認をしてやると決めたのが20名。この20名ではじめることとなった。
みんチャレは3-5人で1つの部屋を作り、特定の目標に対してやった結果を画像つきで投稿するし励まし合うアプリである。 今回は2日間何も投稿しないと、3日目に部屋を締め出されるように設定した。
みんチャレの部屋を4人ずつ割り振り、すべての部屋に自分を入れて計5人で作った。
部屋割りは、ソーシャルグラフが近い人、知り合い同士、属性が近い人で下記のようにまとめた。
- Maker Faire Tokyoと MashUp Award
- それぞれお互いを2人ずつぐらい知っているグループ
- Web系ソフトウェアエンジニア1
- Web系ソフトウェアエンジニア2(下ネタが好きそうな人)
- 中国・深セン
これには仲良く慣れそうな人と組むようにして仲良くなるとサボりにくくなるということを目的とした。 仲良くなるためには雑談したほうが良いし、雑談するためには共通の話題が多い方が良い。
1週間目経過
日時: 2018/1/29
Skackのグループを新たに作った
Slackを作った理由は以下の通り。
- 他の部屋はどのような感じで盛り上がってる、別の部屋の人がのぞける
- 部屋内のコメントが誰にしたのかわかりにくいので、雑談はSlackのほうが良い
- 雑談のコメントはPCで打ちたい
- 一番の理由はみんチャレの全部の部屋に、自分が入っている必要があり5部屋全てに投稿する手間が大きい
- 将来的にはSlackで勉強内容の投稿もできるようにしたい
オレ自身はみんチャレで1つのチャンネルだけに所属するようにした。
Slackの運用にすることで、主催のオレの手間が減ってだいぶ楽になった反面、 Slackを利用した雑談があまり盛り上がらなかった。学習内容の投稿から雑談に発展するパターンが多々あり。 カバーするためには学習内容の投稿もSlackでできるようにするべきだったかなと思う。
2018/2以降4/22の終了まで
2月末までに続いている人の人数は、15/20人ぐらいで落ち着いた。
みんチャレとSlackの同時運用が落ち着いていたので、毎週やる内容を下記のようにリストアップして行った。 ある週のタスクはこんな感じ。
- [x] Slackに入れていない人のフォロー
- [x] 自分のチャンネルに入っていない人を各部屋に招待
- [x] オレがみんチャレのグループから抜ける
- [x] チームを1つ減らして他のチームに割り振る
- [x] 週次のどのくらい勉強したかアンケートをとる
全体にアンケートを取ってどれくらい勉強したかを毎週聞いてみた。
結果
個人の結果
毎日Newselaを用いて、英語のニュースの1記事を必ず読むようにしていた。 Newselaは同じニュースでも難易度を替えて読むことができるWebサービスで、ある程度引っかからずに読める程度の英語のニュースを毎日読んだ。
90日も毎日英語のある程度まとまった文章を毎日読んで得られた効果。
- 第一に、毎日英語を勉強する習慣ができた
- 毎日歯を磨く程度に習慣化できた
- 調べ物をするときに英語の情報源を見るようになった
- Googleの言語設定を英語にした。プログラミングの情報を調べるときに英語で調べる割合が体感的に、以前は3割程度だったものが8割になった
- 英語にニュースで読んだ同じ内容のニュースを日本語で見たときに伝えられ方の差を知れるようなった
アンケートをもとにした結果
アンケートを作って15人の回答してもらった。 その中でザックリ完走できたかどうかだけ公開する(みんチャレの設定で、2日サボると脱落する設定にしていた)。
- 最後まで完走したのは8名
- 途中脱落(2日連続投稿できないで脱落)したが復帰して、90日やり続けた 6名
- 途中脱落して最後まで続けられなかった 1名
年度末で仕事が忙しかったり、飲み会が続いたりすると脱落しやすい。そういうときはほんの少しでも勉強するというのが英語を勉強する習慣化には良さそうだ。
勉強内容が適正であるか教えてくれたり、成長しているかを測れば、お金を払っても良いかも意見もあった。 このあたりを人件費を抑えてできるしくみを作れると、価格を抑えたサービスを提供できそうだ。
今後の展望
個人的な展望
毎日英語を勉強する習慣はできた。次は量を増やす試みをしていく。 ノウハウを学ぶべくスパルタ系の英語学習サービスを受けてみるのもいいだろう(オンラインで完結するのがいいな)
個人的な展開のその後 2020年12月追記
- 英語を使った小さい仕事を2つした(インドへのオフショア先への品質や技術力確認(チャットベース)、世界中のIoT製品を調査して資料作成)
- 2019年にフィリピンに1ヶ月英語留学していた
- TOEICを受けてそこそこいい点をとった
英語学習五人組のしくみに対する展望
英語学習五人組は90日の終了後も続いている。今後のこのしくみの展望を列挙して終わる。
- 毎日の学習内容の投稿と雑談する環境をSlack等で一本化する仕組みを作る
- PCで学習した内容を投稿できる
- 誰がいつ期限切れで退出されたか管理できる
- 相手の投稿を褒めるとポイントが溜まって10ポイント溜まったら1回サボっても大丈夫になったりとか、退出させられても戻れるとか
- 投稿日をグラフ化したりとか
- これ商売になるんじゃないかと思うので検討していく
- 勉強しない場合のペナルティはお金を取ると難しそうなので別のしくみがいる
- 知らない人同士で5人組をつくる際に、属性が近しい人を集めるのは昨今のデーティングサービスに近いシステムがよいかもしれない