きっかけはメゾン・ド・ペンギンの作者の大石先生のツイートから
読切の話の流れで質問ですが、15〜20年くらい前のジャンプの読切でオムニバスギャグだったと思うんですが、何を聞いても『カレー』としか答えない宇宙人(?)に、最後の質問で好きな食べ物を聞いたら『チャーハン』って言って帰っちゃう、みたいな内容ですが、作者名思い出せないんです…
— 大石浩二 (@k_marudashi) 2014, 9月 30
これを見て、自分が中学生の時にジャンプで読んで大笑いしたこととともに20年近く前のことを思い出した。
教室でジャンプを持ってきてた藤原の大きい方(アダ名)が見せてくれたような気がする。
当時クラスに藤原という苗字の女子が二人いて、一部のバカに藤原の大きい方、小さい方と呼ばれていたのだった。
「これすごい面白いから見てみ」と見せてもらって、一緒に腹抱えて笑っていた顔ぶれを思い出すと中2か中3のクラスである。
そこから推察するに、1994年4月から1996年の3月までであり、更にクラス変え当初や、受験/卒業辺りを省くと、1994年5月から1996年2月の期間だ。
漫画の絵柄のかすかな記憶を掘り起こすと、他の情報はこんな感じだった。
- ギャグ漫画の読み切りとしても少なく、ページ数は数ページだった
- メジャーな連載陣の読み切りではなかった
- カレーとしか答えない人の名前は「ベロマッチャ先生」だったがこれは検索してもヒットしなかったので役に立たなそう
思い出の週刊少年ジャンプと言うサイトその当時に一覧順繰り眺めて当たりをつけた。
最も怪しいのは週刊少年ジャンプの1995年15号に掲載されている
春のGAGフェスティバル:漫☆画太郎・小栗かずまた・しのりん・苅部誠
オムニバスで作家が載っているようなので数ページのページ数であること、 漫☆画太郎・小栗かずまたは、珍遊記とテンテンくんの作者で絵柄は知っているし、 苅部誠はぐぐって見たところどうやら違う
「しのりん」がクサい。
きたぜ・・・ぬるりと・・・
あたりを引いた感触を感じた
他にも幾つか当たりをつけて、この引きを確かめるべく 明治大学 現代マンガ図書館に行ってきた。
凄い怪しげな雑居ビルにあった。
受付で入場料の300円を支払い、 閲覧したい書架を用紙に記載して係の方に渡すし、倉庫から持ってきてもらう仕組み。
つまり棚にずらっと並んだジャンプを自分でパラパラめくって探すことは出来ない仕組み
一つの閲覧に100円を支払わなければならない ひとつツモるたびに100円支払う
そう、これは当たりを引くためのギャンブルなのだ
ざわ・・ざわ・・してきた
探し方は、ジャンプの作者コメントが乗ってる目次欄のコピーの束が各年代にあり、その中から選ぶ
1994年、1995年の中を探ると1995年15号を探る、 文字欄の作者コメントに 春のGAGフェスティバルに連載された作者のコメントはなく、作家名だけか書かれていた。
これではヒントにならない。どうしようか
「死ねば助かるのに」アカギさんもそう言っていた。
そうだ自分を投げ出さねば、道は開けないのだ
「倍プッシュだ」
倍でもなんでもない100円を係員に渡してジャンプを持ってきてもらう
- るろうに剣心は、月岡津南出てきて
- スラムダンクは、山王戦の直前の回、カリメロに流川が薬をもらっていた
- ドラゴンボールでは、ベジータが「カカロットお前がナンバーワンだ」と言っており
- ジョジョでは、4部でエニグマが出てきた回だった。
さぁ肝心の春のGAGフェスティバルだが、本誌の後ろの方に載っていた。そこには
あった。2014年から19年ぶりに見たそれは、記憶のままだった。 「僕達の日常」しのりん
ベロマッチャ先生だ!!よくこんなくそも役たたないものを20年近く記憶してたもんだ
確かにカレーとしか答えなくて、好きな食べ物だけはチャーハンと答えている
最近の漫画でいうところの男子高校生の日常のような漫画だった
ただ、一つだけ記憶と違ったのは腹抱えるほどではなかった。オレが大人になったせいなのか
これが箸が転がっても面白い思春期のなせる技なのか。
青春の残滓を感じながら帰路についた。
P.S.
後で調べたら国会図書館は土曜日も空いてたので、無料だしこちらのほうが良かったかも
更に追記、いぬまるだしでお馴染みの大石大先生からリプライをもらって有頂天です。
@kon_yu うおおおおおー!これやーー!!ありがとうございます!
なんかいま読むとそこまで面白いわけでもないんですが(笑
でも20年前はすげー笑いました。ていうかよく見つけましたね…!
— 大石浩二 (@k_marudashi) 2014, 10月 15